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    1999.05.19
    ◇ <埋め草不定期連載> モバイル失格
    「◇ <妄想篇> テレビ電話機能つきケータイに未来社会を見た 」
    written by しおばらひろあき

      いよいよケータイに映像がつく時代がやってきた……ということで、   先ごろ京セラが発表したテレビ電話機能つきPHS には感銘を受けた   人も多いことだろう。PHSだけでなく、W-CDMA などの次世代携帯で   も、テレビ電話機能つきの端末が試作されている。じきに街中を闊   歩する若者が、これらのケータイを使うシーンがあたりまえに見ら   れるようになるだろう。なるんじゃないかな、たぶん。   「でも、テレビ電話なんて流行らないんじゃないのかな」とは、平   野女史(推定年齢34万歳)の弁。懐疑論者はこれだから困る。   「流行らない、じゃなくて“流行ってほしくない”という願望の文    の間違いだよね。それは」   「なんで?」   「つまり、声だけなら容貌を見せる必要がないから、“どんな美人    と話しているんだろ”という期待を相手に持たせることができる。    流行してしまうとそれができなくなってしまう、と」   「わたしの外見はともかく、わざわざ化粧しないと出られない電話    なんて受け入れられないってことだっちゅーの」   「いや、世の中には化粧ナシでもテレビ電話に出られる恵まれた人    々が存在するのだ。テレビ電話機能をもったケータイは、まさし    くそのような人々のあいだでブレイクするとみたね」   というより、そのような人々のあいだでのみブレイクしてほしい、   というのがコレは私の願望だ。むしろ、テレビ携帯電話は配給・免   許制とすることを、あえて提案したい。郵政省など、しかるべき役   所が「スッピンで電話に出られる」と認定した人にのみケータイを   配るのである。なぜなら、果たして世の人々がどれだけ某女史の化   粧前の顔を見たいと思うであろうか、いや、思わないにちがいない   (反語)からである。思わないというか、危険だから見られない。   日本書記によれば、某女史の真の顔を見てしまったイザナギノミコ   トは、恐ろしさのあまり黄泉平坂を駆け上ったと言われる(意味不   明)。われわれはその悲劇を繰り返さないためにも、“鑑賞にたえ   る顔の人”のみをテレビ携帯電話のユーザーにすべきだろう。   このテレビ携帯電話の登場をきっかけとして、モバイルユーザー界   には社会構造上の大変動が起こるといわれている。テレビ携帯電話   の利用を許された一部の“選ばれた人々”と、許されなかった大多   数の人々とのあいだで階級分化が発生する。選ばれた人々は、演出   されたかのように美しいモバイルライフを地上の楽園で過ごすよう   になるだろう。ピンクハウスブランドのモバイルドレス、グッチの   モバイルバッグ、そしてテレビ携帯電話が彼ら・彼女らの三種の神   器だ。いっぽう、選ばれなかった“下級モバイラー”は地下に潜り、   洗ってないGパン、 不格好なウェストポーチを身にまといながら、   仕事のための土臭いモバイルに汗を流すことになるらしい。H.G.ウェ   ルズの書いた古典には、このあたりのことが予言されているので間   違いない(参考:「タイムマシン」)。運命だとあきらめて、みな   さんには私について地下にもぐっていただきたい。なお、下級モバ   イラーの住む地下世界では、 当然PHSのほうがよくつながるので、   持参するように。   (疑問:この文章のテーマはどこへいった??)           ……京太のちょっと一言……   カメラ付きの3Dチャットで、顔を見せるのだって化粧しなくちゃだ   めだっつーに、携帯電話にカメラはないでしょーが。うん。これを   使う人って、どんな人なのかなぁ。

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