easy mobile
1999.03.03
◇ <埋め草不定期連載> モバイル失格「フタとの闘いで失格」
written by しおばらひろあき
京太女史のプライベート媒体に、なぜか書き続けて第四回。私のみっ
ともないモバイル生活を語りつづけて、はやそんなになるわけだが、
決してヒマだからではない。ぶっちぎっている締切の数々や、年度
末のよしなしごとなど、クサいものにフタ状態で現実逃避している
のである。まったく私の人生ときたら、フタなしでは生きていけな
いくらいだ。そういえば、モバイルな暮らしにも「フタ」は密接な
かかわりがある。といっても、モバイルにとって「必須」なものと
してではなく、「はっきり言って要らない」ものだという点で、だ。
まず、モバイラー必携アイテムと言える「携帯電話」をみてほしい。
アレのお尻の接続コネクタ部についている、お約束の「フタ」。あ
れこそまず俎上にのぼせるべきだろう。出先で携帯をPCにつなげて
メールチェックやってる人間には、アレは邪魔以外のナニモノでも
ない。あわててメールチェックしようとしているときに、いちいち
外すのがメンドウだし、なにより、どうせすぐ失くすのだ。だった
ら、はじめからないほうがいいじゃないか。この点で、携帯のフタ
はある意味「愛」に似ている(意味不明)。ということで、私は携
帯のフタは捨ててしまった。
モバイラーをイラつかせるフタの第二は、サブノートによってはPC
カードスロットについている、メクラブタ(ダミーカード)である。
私の愛機・Libretto100 は、このフタタイプだ。モデムカードなど
を挿そうとすると、わざわざ外さねばならない。外したあとの処遇
を考えるのもメンドウだ。要らないんだっちゅーの。ということで、
コレも捨てた。Librettoの側面には、ポッカリ穴が空いたままになっ
ている。しかし、人間、時には空虚な自分の内面を外にさらけ出す
のも大事だと思うのだ(さらに意味不明)。
さらに、昔使っていたPDA・Genioも、液晶を覆うフタをわざわざ外
して使っていた。操作のために液晶を触るたび、フタを開閉するの
はイカにも邪魔であったからだ。この程度の防御がなくなったくら
いで割れるヤワな液晶のことなんて知らない!最近では、購入した
てのカシオ・パームPCのカードスロットについていたフタも、分解
して外してしまった。私にとって、いや、世界中のモバイラーにとっ
て、フタとは、かくもレゾン・デートルを欠いた存在なのである。
哲学的に考えてみたい。「クサいものにフタ」という成句からわか
るように、フタとは人にとって恥ずかしいものを隠すためのツール
なのだ。しかし、モバイラーはどうだろう。電車の中で、カフェの
軒先で、図書館で……。あらゆる恥も外聞も冷たい視線も忘れ、と
にかく「つながろう」とする人種である。我々にとって、フタで隠
すべきものなど、もはや何もないのだ。だからこそ、モバイラーに
とってフタは無用の長物なのである。そして、多くの人々が個人主
義という大きな「フタ」に閉じこもり、中身を見せようとしない悲
しい現代。隠すべきものを持たない無原罪の人間へと昇華したモバ
イラーは、次代の精神世界を導く、ニュータイプとして活躍してい
くのではないだろうか……。
……京太のちょっと一言……
先週募集したノートPCですが、無事、売ってくださるという方があ
らわれました。みなさん、どうもありがとうございました。私の支
障、いや師匠である Barさんのこのコラム、大好評なのでまだまだ
続けます。はい。無理矢理ですが。どうぞお楽しみに。…… Barさ
ん、また、ビックマックおごるから、よろしくねー。
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